バッテリーの状態は、ブラウザでは本当に測れない数少ないものの一つです。セルの容量を読むウェブAPIは存在しないので、これはご自身でやっていただくしかありません。ただ、五分で終わり、印象ではなく実際の数字が出ます。
その数字は二度効いてきます。新品なら、劣ったセルは返品に値する不具合です。中古なら、交換費用として値段交渉の材料になります。
「劣化」が測っているもの
三つの数字ですべてが決まります。
設計容量は、製造時にそのセルが蓄えられた量です。ワット時(Wh)かミリアンペア時(mAh)で表されます。これは変わりません。仕様値です。
満充電容量は、今フル充電したときに蓄えられる量です。年数と使用で減っていきます。劣化率とは、後者を前者で割っただけのものです。設計容量60Whのバッテリーが今54Whなら、90%ということになります。
充放電回数(サイクル数)は、フル放電に換算して何回分を通ったかです。半分の放電を二回で一サイクルと数えます。ノートPCのバッテリーは、1,000サイクル後に設計容量の80%程度を保つよう設計されているのが一般的ですが、正確な保証内容はメーカーによって違います。
劣化率が測っていないものもあります。一回の充電で何時間もつか、です。それは画面の明るさ、動かしているもの、裏で走っている処理のほうがバッテリーよりずっと効きます。この二つを混同することが、「バッテリーが壊れた」という結論のほとんどの出どころで、実際には問題ないことが多いのです。
数字の読みかた
Windows.ターミナルを開いて次を実行します。
powercfg /batteryreport
HTMLファイルが書き出され、場所が表示されます。それを開いてInstalled batteries(設計容量と満充電容量が載っています)と、Battery capacity history(時間による減りかた)を見てください。サイクル数の欄を埋めるメーカーと、空のままにするメーカーがあります。
macOS.Optionキーを押しながらAppleメニュー → システム情報 → 電源。サイクル数、状態、容量の数字がすべてそのページにあります。システム設定 → バッテリー → バッテリーの状態でも、最大容量のパーセントというわかりやすい形で見られます。
Linux.upower -i /org/freedesktop/UPower/devices/battery_BAT0で energy-full と energy-full-design が出ます。/sys/class/power_supply/BAT0/以下の生の値を読んでも構いません。
どの環境でも、設計容量・満充電容量・サイクル数を控えてください。記録すべきはこの三行だけです。
新品での正常な値
サイクル数は一桁前半。新品なら5前後を超えないはずです。工場での検査で一つ二つは進みます。未開封のはずの機器で20サイクルなら、それは新品ではありません。販売店と話す価値があります。
劣化率は100%かそのすぐ下。わずかに下回るのは正常です。製造から販売までの保管中にも少し減ります。
初日のバッテリー表示がひどく見えること。これは無視してください。新しい機器は最初の数日、ファイルのインデックス作成、更新の適用、プリインストールソフトの実行に追われます。落ち着いてから測ってください。
返品か、保証か、どちらでもないか
返品。新品なのに劣化率が明らかに100%を下回る、あるいはサイクル数が使用済みだと語っている場合。どちらも期間内なら理由になりますし、期間内であれば議論する必要もありません。
保証。早すぎる故障の場合です。年単位ではなく月単位で容量が急落する、充電30%で電源が落ちる、といったものです。メーカーは不良セルを保証しますが、たいてい容量のしきい値が条件に付きます。
条件に関係なく、すぐに連絡すべきもの — 物理的な膨張。トラックパッドが浮いてくる、筐体が平らに置けない、蓋がきちんと閉まらない。使用をやめてメーカーに連絡してください。これは性能ではなく安全の問題です。
どちらでもないもの。使用による緩やかな低下です。二年で85%のバッテリーは設計どおりにふるまっています。仕様が10時間と書いていて実際は4時間しかもたない、というのも同じです。あの数字は特定の明るさで特定のベンチマークを回して出したもので、実際の作業がそれに一致することはありません。
残しておくべき数字
一つだけ記録するなら、満充電容量と設計容量、そして日付です。
新品ならそれが基準になります。その後の数か月で容量が異常な速さで落ちたとき、感覚ではなく前後の比較が手元にあることになります。それが、通る保証請求と通らない保証請求の分かれ目です。
中古なら、そのノートPCにいくらの価値があるかを決めるうえで最も役に立つ数字です。バッテリー交換は実際にかかる費用であり、設計容量の70%のパックには、その費用がすでに乗っています。
ReturnCheckはこれを読めません。ブラウザにはアクセス手段がないからです。このページにできるのは、どこを見ればよいかをお伝えするところまでです。数字はお使いの機器に残り、こちらが見ることはありません。あとで比べるつもりなら、確認した日付も一緒に控えておいてください。
