初期不良とは、工場を出た時点ですでに機器の中にあった製造上の不具合のことです。あとから発生したのではありません。まだ出くわしていなかっただけです。
この区別がすべてです。不具合は初日から存在していて、それに安く対処できる機会は8日目や14日目に切れます。ですので役に立つ問いは「壊れているか」ではなく「どうやって間に合ううちに見つけるか」です。
このガイドが決めるのはその症状がそもそも不具合なのか、そして不具合ならどこが責任を負うのかです。その前後の作業は別の場所にあります。
- 何を、いつ確認するか → 新しいノートPCが届いたら確認すること
- 症状を証拠に変える方法(写真、再現手順、日付)→ 買ったばかりの機器で必ず確認すること
不具合か、慣れていないだけか
最初の一週間の「不具合」のかなりの割合は、使ったことのないハードウェアが設計どおりに動いているだけです。何かを申し立てる前に、これらを消してください。
- 最初の数日だけ回りつづけるファン。インデックス作成、更新、プリインストールソフトが同時に動いています。これは落ち着きます。
- 前の機器より冷たい/温かく見える画面。パネルが違えば調整も違います。不具合ではありません。
- 感触の違うトラックパッド。感度とジェスチャーの初期値はメーカーによって大きく異なります。
- カタログより短い電池もち。カタログの数字は特定の明るさで特定のベンチマークを回した結果です。実際の使用が一致することはありません(詳しく)。
- 反応しないキー。まず配列を確認してください。そのキーは思っている位置にないかもしれませんし、修飾キーが固定されているかもしれません。
どれも不具合ではありません。これらを不具合として報告すると、本物だった一つについての信用を削ることになります。
故障の三つの形
本物の不具合は、たいてい三つのどれかの形をとります。そして形が、捕まえる難しさを教えてくれます。
最初から死んでいる。そのポートは一度も動かなかった、そのスピーカーは無音、その画素は黒い。最初の一分から存在していて、十分で見つかります。ブラウザの検査が捕まえるのはこれです。単色画面をひととおり、スピーカーを左右、キーボードをひととおり。実際に見さえすれば、微妙なところは何もありません。
断続的。たいていは動きます。五十回に一回外すキー、数時間おきに切れるWi-Fi、復帰時にちらつく画面。これが高くつくものです。自分のせいだと片づけやすく、サポートに示すのが難しいからです。
進行する。時間とともに悪くなります。緩んでいくヒンジ、想定より速く減る容量、鳴りはじめるファンの異音。返品期間の中では見えないことが多く、そのぶん保証の領域に押し出されます。
どの形を相手にしているかがわかれば、労力をどこに使うかが決まります。最初から死んでいるものには十分の観察。断続的なものには記録。進行するものには、あとで変化を示せるよう早い時点で基準を記録しておくことです。
断続的な不具合を再現できる形にする
「ときどき変なことが起きます」でサポートは動けません。再現性が、苦情を交換に変えます。そしてそれは三つの変数を絞ることでつくれます。
いつ。起きるたびに時刻を控えてください。パターンはすぐ現れます。スリープ復帰のあとだけ、温まったときだけ、バッテリー駆動のときだけ、一時間経ってから。
何をしていたか。何が動いていたか、電源につないでいたか、外部ディスプレイはつながっていたか、起動してどれくらい経っていたか。
どれくらいの頻度か。「二日で三回」は事実です。「わりと頻繁に」は事実ではありません。
そのうえで、それを引き起こす最短の手順を見つけて、手順として書いてください。蓋を閉じ、三十秒待ち、開ける。ちらつきが出るまで縮められたら完成です。その一文は、どれだけ説明を尽くすよりも価値があります。
動画は不釣り合いなほど効きます。とくに目に見えるもの、耳で聞こえるものには。スマートフォンで撮ったもので十分です。
一枚の画像に収まってしまう不具合もあります。

キーボード検査のように結果が画面に残るツールなら、その画面がそのまま証拠です。「F7が効きません」と、最後まで埋まらなかった位置の写真とでは、会話の始まる地点が違います。
どこが何を負うか
三つの別々のものが働きえます。そして思われているようには重なりません。
販売店の返品規約が最も広く、最も短いものです。窓の中なら、理由を問わず返品を受ける販売店が多くあります。不具合を証明する必要すらありません。だからこそ何でもいいから早く見つけることが効くのです。議論に勝つ必要はなく、期間内にいればよいのです。
日本ではさらに初期不良交換が販売店側にあります。多くは購入から7日から14日で、その中なら修理ではなく交換になります。三つのうち最も短いことが多く、最初に閉じます。
メーカー保証はより長く、より狭いものです。対象は不具合だけで、たいていは交換ではなく修理のために機器を送ることになります。
法律はその下に敷かれていて、最も使われていない部分です。日本では民法の契約不適合責任がこれにあたり、届いたものが契約の内容に適合していない場合、修理や交換、代金の減額、契約の解除を販売店に求められます。原則として、不適合を知ったときから1年以内に通知します。これは返品期間の代わりではありません。窓が閉じ、メーカーの対応が渋いときに戻る先です。
「仕様の範囲内です」と言われたら
どこかの時点で、見つけたものは仕様の範囲内だと言われるかもしれません。それが本当であることも多く、とくに画素の不良と光漏れは、メーカーが基準を公開しています。
覚えておくべきことが二つ。第一に、「仕様の範囲内」はメーカーが保証請求について下した判断であって、販売店の返品規約について何も語りません。販売店の規約はたいてい、返す理由を問いません。第二に、その基準はメーカーが決めるもので、ブランドによって大きく違います。掲示板に書かれた数字は、あなたの機器について何も教えません。
窓の中にいるなら、「仕様の範囲内」と争う価値はまずありません。もっと簡単な選択肢が手元にあります。
効いてくる習慣
初日に確認して、明らかなものをすぐ表に出す。数日後にもう一度、機器が「新しいパソコンらしい動き」をやめて「ふつうの動き」を始めてから。そして期限の前にもう一度、記憶ではなく記録を手に。
短い確認が三回です。手遅れになってから見つかるもののほとんどは、二回目で捕まえられたはずのものです。
何かを見つけたら、それが通用する形で記録する方法は買ったばかりの機器で必ず確認することにあります。
