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ReturnCheck

返品を断られたとき — 開封済みを理由にされた場合から

販売店に返品を断られたあとの話。どの理由が通ってどれが通らないか、支払停止の抗弁とチャージバックの違い、そして消費生活センターの使いかた。

最終確認 2026-09-01

送り返した、あるいは送ろうとしたら、答えは「できません」でした。「開封済みですので」「箱がないので」「お客様都合の返品は承っておりません」。

いつまで返品できるかが期限の話なら、こちらは相手が断ったあとの話です。

まず知っておく価値があること。断りは判定ではありません。相手の立場です。ただし日本では、理由のない返品に何が通るかを決めるのは、多くの場合その店の返品特約です。断りの文言よりも、注文前にその特約がどう表示されていたかが効きます。届いたものに不具合があった場合は、これとは別の話になります。

先に一つ。これは制度の一般的な説明であって、個別の状況についての法的な助言ではありません。以下の手順や期限は、契約の内容と購入した経緯によって変わります。

どの理由が通って、どれが通らないか

断りの文言に、根拠となる条項の名前が出てこないことはよくあります。その不在自体が、気づく価値のあることです。

「開封済みですので」。買ったものを確認することは認められています。目安は、店頭でできたであろうことです。箱を開け、見て、電源を入れる。できないのは、何週間も使ってから新品として送り返すことです。画面にドット抜けがあるか確かめるために箱を開けるのは、まさに想定されている確認の行為です。

「箱を捨てられていますので」。それ自体が法的な障壁になるものではありません。話が面倒になるのは確かで、だから期間中は箱を取っておく理由になりますが、外箱がないことが権利を消すわけではありません。

「お客様都合の返品は承っておりません」。ここは日本では注意が要ります。通信販売にはクーリングオフがなく、理由のない返品は返品特約が決めます。ただし、その特約は広告と、注文の最終確認画面の両方に表示されていなければなりません特定商取引法11条・12条の6)。表示がなかった場合は、受け取りから8日以内の返品が認められます(法定返品権、送料は購入者負担)。最終確認画面の表示が欠けていたり、誤認させるものだった場合は、申込みそのものを取り消せることがあります(15条の4)。ですので、まず確認すべきは「その特約は注文前に表示されていたか」です。

「不具合ではなくお客様都合です」。これは経路の取り違えです。届いたものに不具合があるなら、それは返品特約の話ではなく契約不適合責任の話で、根拠が違い、費用の負担も違います。不具合を名指しできるなら、そう主張してください。

「保証期間が過ぎています」。まったく別の線路です。メーカー保証は契約であって、販売店に対する契約不適合責任とは別物です。メーカーが修理を断ったことは、販売店が何を負うかについて何も語りません。

本当に制限が働く場面 — 受注生産品が典型です — でも、その除外は返金を求めたあとではなく注文する前に表示されていなければなりません。

段階を上げる前にやること

ここでの十分が、あとの数週間を節約します。

文章で残す。やりとりが全部電話だったなら、同じ内容をメールか問い合わせフォームでもう一度送ってください。何をいつ求めたかを示す、日付入りの記録が要ります。

どの条項に基づく判断か訊く。「弊社の方針です」は答えではありません。名指しできるなら、何について争っているかがわかります。名指しできないなら、その返事自体が資料になります。

モールで買ったなら、モール側にも申し立てる。プラットフォームと出店者は別の経路で、モールの仲介だけで片づくこともあります。

段階の上げかた

消費生活センターが最初です。全国共通の電話番号188(いやや!)で、お住まいの地方公共団体が設置している窓口につながります。相談は無料で、通話料だけが自己負担です。

ここでやってくれるのは助言だけではありません。必要と判断されれば、販売店とのあいだに入って話し合いをまとめるあっせんを行います。個人からの連絡には応じない販売店が、センターからの連絡には応じる、ということは実際に起こります。

さらに進める必要がある場合は、国民生活センターの紛争解決委員会による裁判外紛争解決手続(ADR)があります。重要な消費者紛争を対象としたもので、これも費用はかかりません。

少額訴訟。60万円以下の金銭の請求なら、原則として一日で審理が終わる簡易な手続きが簡易裁判所にあります。ノートPCの返金はこの範囲に収まることがほとんどです。

クレジットカードで払ったなら、その前にこれ

日本には二つのカード経路があり、混同されがちです。違いが効いてきます。

支払停止の抗弁 チャージバック
根拠 割賦販売法30条の4 カード会社の規約・国際ブランドの規則
支払方法 リボ払い・分割払い・2回払い・ボーナス一括払い 翌月1回払いも含む
金額 支払総額(代金+手数料)4万円以上(リボ払いは現金価格3万8千円以上) 制限は運用による
できること カード会社への支払いを止められる 決済そのものを取り消す
期限 法律上の固定期限なし おおむね数か月(ブランドの規則による)

支払停止の抗弁は、販売店に対して主張できる理由を、そのままカード会社への支払いを拒む理由にできる制度です。売主とカード会社の両方を相手にできるという意味で、単なる決済の取消しより強い立場です。

大事な条件が一つあります。対象になるのは2か月を超える後払いで、リボ払い・分割払い・2回払い・ボーナス一括払いがこれにあたります。翌月1回払い(マンスリークリア)だけが対象外です。「一括払いだから無理」と決めつけないでください。ボーナス一括払いは一度に払っても対象になります。呼びかたはカード会社によって違うので、自分のカードの案内で確かめてください。

翌月1回払いならチャージバックが現実的な選択肢です。法律上の権利ではなくカード会社と国際ブランドの規則によるもので、期限も短めですが、実際に機能します。どちらの場合も、まずカード会社に連絡して、何が起きたかと販売店とのやりとりの記録を伝えてください。

用意しておくもの

どの経路も、同じ四つを求めます。

  • 購入を証明するもの — 注文番号、日付、金額、支払方法
  • 不具合の証拠 — 症状の写真か動画、そして見つけた日付
  • やりとりの記録 — 返品の申し出、相手の断り、その両方の日付
  • 最初に申し出た日 — 箱を送った日ではなく、伝えた日

二つ目が、最も多くの人が出せないものです。断続的な不具合や画面の問題は説明しにくく、失われやすい。そして機器を送り返してしまったあとでは、もう証拠をつくれません。症状を通用する形に変える方法は買ったばかりの機器で必ず確認することにあります。

短くまとめると

断りは立場であって結末ではありません。相手が挙げた理由が、その会社の方針の外にも存在するものかを確かめ、やりとりを文章に移し、それから外へ広げてください。販売店の正式な窓口、消費生活センター(188)、そして翌月1回払い以外のカード払いで支払総額4万円以上なら支払停止の抗弁。これがたいてい手札のなかで最も強いものです。

どれも、期間内に申し出てあれば楽になります。まだ開いているなら、いつまで返品できるかから始めてください。